トップページ >お役立ち情報 > 資産運用の話 > 預金は時代遅れな投資方法なのか?
近年良く耳にするのは、日本は個人資産のほとんどが預金として運用されており、株などリスクを伴う投資方法が未だ浸透しておらず、他の先進国と国際的に比較して時代遅れだという話です。
しかし、本当に預金という金融商品は時代遅れなものなのでしょうか?次の本に面白い話が書かれてありました。
参考図書 : 金融商品にだまされるな!
上記の本によれば、預金のうち、特に金利が物価変動に合わせて変動しいつでも解約可能な普通預金は、客側に有利な金融商品であるとのことです。
預金はインフレに弱い、という話が、普通預金以外の金融商品を勧めるときに常套句になっているが、インフレ時には預金金利も高くなり、過去の実績から物価上昇率以上に預金金利が高くなることから、普通預金はインフレに強い商品ということができる。つまり、インフレに強い金融商品というのは、変動金利であることと、中途解約が損することなしに容易にできることがポイントである。
10年物で変動金利型の個人向け国債は、普通預金と同様にインフレに強い金融商品といえる。それに対して、一般的な債権は表面金利が固定されているのでインフレには弱い。
預金の中でも、中途解約ができなかったり、中途解約をすると損が出るような定期預金はインフレに弱い商品であり、金利が高くても避けるべきである。
普通預金や一般的な定期預金は、とても客側に有利な金融機関側に利益の少ない金融商品である。そのため金融機関は、手数料が高く利益の多い投資信託等の金融商品を必死に勧めているのである。
面白いのは、定説のように言われていて私自身半ば信じていた「預金はインフレに弱い」という話が正しくないということです。アメリカの過去40年のデータを引用して、預金金利が常に物価上昇率より少し高めに設定されることを示していましたが、目から鱗が落ちる思いでした。
結論から言えば、普通預金は決して時代遅れの商品ではないということだと思います。マスコミの宣伝に惑わされて焦る必要はありませんので、急いで変な金融商品に大事なお金を注ぎ込まないよう気をつける必要があります。金融商品については私もまだまだ勉強中ですが、自己責任の世界ですから、じっくりと研究して選んでゆきたいものだと思います。